ワーキングマザー洗濯機を買う
奇跡的に偶然写っている写真を見つけた!結婚して最初に買った国産のドラム式洗濯乾燥機。当時はまだ「ナショナル」名だった(97年頃)
話題になり始めていた「ドラム式洗濯機」の国産化に成功して、欧米ではスタンダードなドラム式に乾燥機能を付けた代物。当時から働き続けるつもりだった私は「松下が作ったんだから、けっこういいかな?」と期待して買った。(余談だけど、この頃は片道2時間半かけて新幹線通勤もしていた。)
でも、残念ながら「乾燥機」としては殆ど役立たず。かなり少ない分量にしても、単に洗濯物を「温めてる」ばかりで、この機能は早々に見切ってしまった。
松下と並んで、東芝もスウェーデンのエレクトララック社から、ライセンスを受けて、ドラム式を売り出していた。このジャンルは他のメーカーは手を出さない「二強」の世界だったと記憶してる。
なんでも、ドラムを回転させるために、本体にある程度の「重量」が無いと洗濯機が動いてしまうらしく(脱水時にガタガタと洗濯機が前にせり出すらしい)その「重量」をどうもたせるかが、開発の際の「泣き所」だったとか。
欧米では、その点は「石造り住宅」の歴史が長いからか、無頓着に重たくしてるけど、木造住宅が主流で特に床材を補強するなんて発想が無い日本の住宅では、あまり「重たく」ならずに、回転の勢いを打ち消す仕組みを入れたとか、、(この辺りは初号機を買う時に調べたきりだから、ウル覚え。)
それでも、ナショナルのこの洗濯機は100kgもあって、設置の度に大の大人が二人掛かり。2度の引越しに連れて歩いたが、毎回「申し訳ありません(~_~;)」って屈強な引越しのアルバイトのお兄さん達に謝ったものである。
どうして、ドラム式にしたかと言えば、少しヨーロッパで生活をした事があった実母や妹が「ドラム式洗濯機っていい!」と褒めていたからである。(ついでを言えば食洗機も)
「少ない水量で、叩き洗いするから、繊維を傷めず、綺麗に洗える」
が、一般的なドラム式洗濯機の利点で、そこに乾燥機能が加われば「完璧」だろうと、、。
まぁ、今振り返ると、最初のトライは失敗になるのが、物の常で、前述した通り「乾燥機能」はイマイチどころか、殆ど「オマケの役立たず機能」、洗い上がりや衣類の保ちも、正直言えばそんなに差を感じ無かった。加えて、子ども服は先に本人の方が大きくなってすぐに着られなくなるしね。
多分、縦型洗濯機でも得られるベネフィットは殆ど変わらなかったと思えるが、強いて言うなら、洗濯機の天面がフラットで物置きとして使い易かった、、ってくらいだろうか(^_^;)
そして、三代目としてやって来たのが、このパナソニック製。
洗濯処理容量は先代からさらに1kg増えたにも関わらず、製品容積も重量も軽量化が進んでいる。
初代は100kg、二代目東芝製は90kg、今回の三代目は80kgで、16年間に約20kgの減量に成功したらしい。大きさも少し全面にせり出しているものの、幅も高さも二代目よりコンパクトになっている。
勿論、ヒートポンプ式乾燥機能付きだけど、今回期待しているのが「温水機能付き洗浄」だったりする。
実は、先代の東芝製は乾燥機能は抜群だったものの、どうも洗濯物が「黄ばむ」「くすむ」という悩みがあった。多少化繊が入った物はそんなに目立た無いんだけれど、コットン100%のタオルやら、子供たちのTシャツが、半年くらい経つと、それとな〜く「煮しめた」感じに布地が「くすんで」しまう。
可愛いキャラクターがプリントされた白いTシャツなどは、見るも無残。少しづつ黄ばんで行くから、すぐには気がつか無いんだけど、ある日「あ!」と思ってしまう。
これには随分と悩んでしまい、ネットでもいろいろ調べてみた。最初は「洗いが足り無い」のかと思って、洗剤を多め多めにしてたけど、それはどうやら「逆効果」
ドラム式は水量が少ないから、洗剤の繊維残留が多くてこれが原因でくすむ
という文献もあったりで、慌てて洗剤量を少なくしたり、すすぎ回数を多くしたり、はたまた洗剤を変えてみたり。。でも、今ひとつ「パッ」とした成果は感じられ無い。別の資料によると「高温(40度以上)のお湯」に濃い目の洗剤でつけ置きしてから、洗濯すると、一度くすんでしまった洗濯物が元へ戻るとあるのだが。。
その不利点を、カバーしてるのか、今回のパナソニックは「洗い」に重点が置かれている。(泡で洗うとかね)
効果のほどは、これから使ってだが、つくづく思うのは、日本の家電の「仕様のマメな積み上げ努力」だ。
減量しかり、機能改良しかり、「新規開拓でブルーオーシャン一番乗り!」はあんまり得意では無いけれど、少しづつの不満や不利点を、着実に潰して「安定的」な製品を出して来るなぁと改めて思う。
安倍さんは「成長戦略三本の矢」のうちで「女性の社会での活躍」を挙げているが、確かに先進国に比べたら、日本の「女性の活躍度」は見劣りするのかも知れない。
「日本で子育てしながら働くのは厳しくて大変」という評には「もっともだ」と思いつつ、この「世界でも稀に発達した家電群」に、かなり助けられて来たなぁという実感も、また事実である。
たかが洗濯機、されど洗濯機で、どれだけのエンジニアと商品企画者が真剣に取り組んで来てくれたのかと思うと、本当に感謝感謝なのである。
今宵も、洗濯機は回り、ルンバも掃除をしてくれている。そうやって出来た時間でこんなブログが書けるのだから、日本はあながち捨てたもんでも無いなと思ったりもする。
(追記)
ウッカリ「風呂水利用をした事が無い」の言及を忘れました。
理由は、洗濯機設置位置をキッチンに近くしてしまって、お風呂から遠くて給水ホースが届かないから。(*^^*)
初代はそもそも「風呂水利用機能」が無かったから、脱衣所にあっても風呂水は使えず、二代目にはその機能があっても風呂桶が遠かったという、、。
でも、例え近くても、そもそもドラム式は使う水量が少なくて「すすぎの最後は水道水がいいかなぁ。」なんて事を言い出したら、大した容量使わないのに何時までも風呂水を溜めとくのも、子どもが小さいうちはかえって危険だし、浴室のカビ防止を考えたら、あまりメリットを感じ無かったから。
キッチン近くに洗濯機があると、夕飯の支度をしながら、洗濯が並行処理出来て非常に便利で、そっちを取りました。脱衣所に洗濯機が無くても、洗濯カゴを移動させればいいだけの話だったり、年頃の娘が居るとお風呂に入ってると脱衣所に鍵かけちゃったりね。(-_^)ニーズは動いて行くので、出来るだけ分離可能にしておくと対応し易いのかな、なんて思います。
家事動線を考える機会のある方は、是非ご一考を!